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これからのお金

「君しかいないから」の仕事を、外でも伝わる実績に書き換える手順

約5分で読めます

仕事の手順を共有の場所に掲示し、同僚に見える形にする

「君しかいないから」と頼まれてきた仕事を10行に分け、判断・相手・結果の3つを足して、職務経歴書の1項目に書き換える手順を記入例つきで説明します。

「君しかいないから」と頼まれてきた仕事は、そのままでは職場の外で伝わりません。その言葉が指しているのは頼まれた人で、仕事の中身ではないからです。外でも伝わる形にするには、仕事を10行に分け、「何を判断したか」「誰の役に立ったか」「どんな結果になったか」を足して、職務経歴書の1項目に書き換えます。

この記事では、その手順を記入例つきで示します。読み終えると、自分にしかできない作業だと思っていたものを、職務経歴書に書ける1項目にできます。

共有された手順を読みながら仕事を進める同僚

「君しかいない」が外で伝わらない理由

頼まれた回数は、職場の外では実績として通じにくいものです。回数はどこにも記録されておらず、相手の都合でも増えるからです。通じるのは、仕事そのものに付いた名前と中身です。

名前を呼ばれて来る仕事 外でも説明できる仕事
何に名前が付いているか 頼まれる人 仕事
どこにあるか 頼む人の頭の中 手順や記録として残っている
求人の言葉と照らせるか 照らせない 職種名や業務内容と照らせる
面接で話せるか 「頼られていました」で終わる 判断と結果まで話せる

どの仕事を選べばよいか分からない人は、先に外で通じる分を仕分ける方法で、毎週の作業を10個書き、ほかの会社でも通じるものを見つけてください。その中から1つを選んで、この記事の手順1に戻ります。

手順1|仕事を10行に分ける

「君しかいないから」で引き受けている仕事を1つ選びます。大きな仕事ではなく、短く終わるものから始めると、その日のうちに書き終えられます。文章にせず、行に切って並べます。

下の記入例は、説明用の架空の例です。

行 書くこと 記入例(架空)
1 この仕事を一行で言うと 月次会議の議事録を、決まったことだけの形にまとめる
2 始まりの合図 毎月の定例会議のあと、口頭で頼まれる
3 手元に集めるもの 前月の議事録と、当日のメモ
4 最初にやること 前月の保留事項を一覧に写す
5 判断が要る場所 決定・保留・持ち越しの区別
6 判断の決め方 担当と期日が決まったものだけを「決定」とする
7 やり直しが起きる場所 発言内容の確認
8 終わりの合図 共有フォルダに置き、参加者に知らせた時点
9 かかる時間 1回あたり約40分
10 外で通じそうな名前の候補 会議の決定事項の管理、進行管理の補助

気持ちや人の評価は書きません。書くのは、ほかの人が同じ順番でたどれる事実だけにします。10行目の名前が思いつかない場合は空けておき、手順3で埋めます。

手順2|判断・相手・結果の3つを足す

10行だけでは作業の手順で、実績にはまだなっていません。外の人が知りたいのは「何をしたか」より「何を考えて、何が変わったか」のほうです。次の3つを1行ずつ足します。

足すもの 自分への質問 記入例(架空)
何を判断したか 手順どおりにいかないとき、何を基準に決めていたか 担当と期日のない発言は「決定」に入れないと決めた
誰の役に立ったか この仕事がなくなると、誰が困るか 会議の参加者と、決定を受けて動く担当者
どんな結果になったか やる前と後で、何が変わったか 決定内容を後から確認し直すやり取りが減った

結果の欄は、数えられるものがあれば数字で書きます。件数、時間、回数などです。記録がなく数字が出せない場合は、数字を作りません。「減った」「短くなった」と事実の範囲で書き、今月から数え始めます。

3つとも書けない仕事もあります。その場合、その仕事は頼まれてはいるものの、成果としては説明しにくい仕事かもしれません。別の仕事を選んでやり直してかまいません。

手順3|職務経歴書の1項目に書き換える

手順1と2を、職場の外の人が読める言葉でつなげます。社内でしか通じない呼び方は、一般的な言葉に置きかえます。

書き方
書き換える前 課長から毎月頼まれる議事録を担当
書き換えた後(架空の例) 部門の月次会議で決定事項の管理を担当。担当と期日が確定したものだけを決定事項として記録する形式に改め、会議後の確認のやり取りを減らした

型にすると「どの場面で(規模や頻度)/何を担当し/どう判断して/何が変わったか」の順になります。

仕事の名前が思いつかないときは、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」で近い職業を探すと、その職業で使われる仕事内容の言い方が見つかります。求人票を3〜5件読み、同じ内容がどんな言葉で書かれているかを拾う方法もあります。

書いた1項目を、職場の外の1人に読んでもらう

書いた1項目を、職場の外の人1人に読んでもらいます。友人、家族、以前の同僚などでかまいません。見るのは、読んだ人が「つまり何をしている人か」を一文で言い直せたかどうかです。

言い直せたら、その項目を職務経歴書に入れ、同じ手順で2つ目の仕事に進みます。言い直せなかったら、どの言葉で止まったかを聞き、社内でしか通じない言葉を置きかえます。結果の欄が弱い場合は、今月から数字を取り始めます。

手順2の3つを足す段階で何も書けなかった場合は、仕事を選び直します。どの仕事でも書けない場合は、最初の章で紹介した仕分けの方法に戻り、毎週の作業の中から、ほかの会社でも通じるものを先に探してください。

書いた項目を持って、別の業種の仕事に移れるかを知りたい人は、自分にもできるかを一枚で確かめる方法で、今の作業と行きたい仕事で求められることを10個ずつ並べ、重なりを数えてください。

今日やることは、「君しかいないから」で引き受けている仕事を1つ選び、手順1の10行を書くことです。10行目の名前が思いつかなければ、空けたままでかまいません。手順3で埋めます。

出典・この記事の前提

  • 厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」(2026年10月10日確認)
  • 10行に分けて3つを足す手順は、CareerPivotが整理した方法です。記入例と職務経歴書の文例はすべて架空の例です。