勉強が続かないとき、原因を意志の弱さに求めると、打てる手が「もっと頑張る」しかなくなります。先に、勉強の置き方に原因がないかを確かめるほうが、変えられることが見つかります。3つの問いで止まり方を振り返り、条件を1つだけ変えます。
この3つの問いは、原因を探すための入口です。答えで「意志の問題」「設計の問題」と判定する診断ではありません。
読み終えると、時間・場所・1回の量・始める合図・周囲への宣言の5つから、変える条件を1つ選べます。いくつ変えても始められない時は、条件ではなく、学ぶ内容のほうを選び直します。
この記事で渡すもの
- 止まり方を振り返る3つの問い
- 変えられる5つの条件と、選び方
- 始められた日の数え方と、条件を変えても始められないときの3つの道

先に確かめること|勉強の工夫より前に扱う状態
次のどれかに当てはまる人は、勉強の条件を工夫する前に、働く環境や体調のほうを先に扱ってください。
- 長時間労働が続き、勉強以前に睡眠や休みが取れていない
- 職場でハラスメントを受けている、安全が脅かされている
- 体調の悪さや気分の落ち込みが続いている
上司や人事、産業医、社外の相談窓口に相談することが先です。仕事の疲れで動けない週が続いている人は、止めるか10分試すかを先に決める記事から読んでください。
3つの問いで、止まり方を振り返る
いちばん最近、勉強が止まったときのことを思い出して答えます。
| 問い | 答えから考えられること |
|---|---|
| 止まった週に、特別な出来事があったか(繁忙期、体調不良、家庭の用事など) | あったなら、一時的な中断の可能性があります。落ち着いたら同じやり方で戻してみます |
| 同じ止まり方を、以前にもしたことがあるか | 同じ曜日や時間帯、同じ進み具合のあたりで何度も止まっているなら、その条件に原因があるかもしれません |
| 教材や時間帯を変えたら、動けたことがあるか | あるなら、変えた条件が手がかりになります。ないなら、まだ試していない条件を探します |
止まった日の曜日と時間帯を、思い出せる範囲で書き出すと、2つ目の問いに答えやすくなります。「平日の夜に集中している」といった偏りが見つかれば、変える所の候補になります。
3日や1週間でやめたことは、その勉強に向いていない証拠としては足りません。合わない条件で始めただけ、ということがあります。
先に、変えられる条件と変えられない条件を分ける
条件を選ぶ前に、紙かメモに線を1本引き、勉強に関係する条件を左右に書き分けます。
| 自分で変えられる条件の例 | 自分では変えられない条件の例 |
|---|---|
| 勉強する時間帯、1回の長さ | 会社の繁忙期、残業の発生 |
| 場所、机の上の状態 | 家族の予定、通勤時間 |
| 教材の種類、1回に進める量 | 試験の日程、出題範囲 |
| 始める合図、スマホの置き場所 | その日の体調 |
右の列は、いくら考えても動かせません。右の列に書いたものは「前提」として受け入れ、その前提の中で左の列をどうするかを考えます。次の章で選ぶ5つの条件は、どれも左の列に入るものです。
問いの答えから、変える条件を1つ選ぶ
変えられる条件は、おもに次の5つです。この中から1つだけ選びます。
| 条件 | 変え方の例 |
|---|---|
| 時間 | 夜から、朝や昼休みに移す |
| 場所 | 自宅から、職場の休憩室や図書館に移す |
| 1回の量 | 1章から、1ページや1問に減らす |
| 始める合図 | 「帰りの電車に乗ったら開く」のように、直前の行動を決める |
| 周囲への宣言 | 家族や同僚に、やる曜日だけ伝えておく |
2つ以上を同時に変えると、どれが効いたのか分からなくなります。選び方に迷ったら、3つの問いで見つかった偏りに合うものを選びます。
| 問いで見つかったこと | 変える条件 |
|---|---|
| 平日の夜に止まる | 時間 |
| 教材を開くまでが長い | 始める合図 |
| 同じ進み具合のあたりで止まる | 1回の量 |
| 勉強していることを、人に知られていない | 周囲への宣言 |
この対応は目安で、この記事での整理です。
始められた日だけ数える
選んだ条件で続ける間、ほかの条件は同時に変えません。
記録は、勉強を始められた日に印を付けるだけにします。できなかった日には何も書きません。時間や進んだ量も書かなくてかまいません。そのかわり週に1回、決めた曜日に「今週の予定の日数」と「実際に始められた日数」を、「2/4」のように数字だけで書きます。
| 数字の並び | 考えられることと、次の一手 |
|---|---|
| 予定のほぼ全部ができている | 変えた条件が合っています。そのまま続けます |
| 半分前後が続いている | 予定の日数が多すぎるかもしれません。できている日数に予定を合わせます |
| できない曜日が決まっている | その曜日を予定から外します |
| 0が続いている | 条件の問題ではないかもしれません。次の章へ進みます |
条件を変えても始められた日が増えない時は、その条件を元に戻し、別の条件を1つ選びます。
条件を変えても続かない理由が、一人でやっていて、止まっても誰も気づかないことなら、勉強が一人で続かないとき、週1回10分だけ進み具合を話す枠を作るで、頼む相手と曜日を決められます。
条件を変えても始められないとき
条件を3つ以上変えても始められない時は、置き方ではなく、学ぶ内容か目的のほうを選び直します。この分け方は、この記事での整理です。
| 今の状態 | 選ぶ道 | 最初の一手 |
|---|---|---|
| 取りたい資格は変わらず、条件を変えたら始められるようになった | 学ぶ(資格)を続ける | 合った条件を予定表に書く |
| 何のために学ぶのかが、もう言えない | 学ぶ内容を選び直す(転職の側の確かめ) | 就きたい仕事の求人を1件開き、応募条件を書き写す |
| 仕事の疲れや負担が強く、勉強を足す余力がない | 今は勉強を止める(現状維持) | 予定表から勉強の予定を外し、休むと決める |
条件を変えたあとに、始められた日が減った時や、負担が増えた時は、元に戻します。疲れや仕事の負担が強い時期は、勉強の置き方より、休むことを先にします。
学ぶ内容を選び直す人は、求人の応募条件を書き写し、求められている条件から逆に決められます。
今日すること
今日することは1つです。いちばん最近、勉強が止まった日の曜日と時間帯を書き出し、3つの問いに答えて、変える条件を1つ選んでください。
よくある質問
Q. 何日続かなかったら、向いていないと判断すべきですか
A. 日数だけでは判断できません。条件を変えて何度か試し、それでも始められない場合に、内容や目的を選び直してください。
Q. 3つの問いに答えたら、すぐに条件を変えていいですか
A. かまいません。ただし、変えるのは1つだけにしてください。
この記事の前提
- 3つの問いと5つの条件は、CareerPivotが整理した確認用の方法です。心理学的な診断ではありません。
- 条件を2列に分ける書き方、始められた日の数え方、3つの道の分け方も、CareerPivotの整理です。