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子どものいる暮らし

子の受験と辞める時期が重なる営業所長。合格発表の日は、学校の前

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受験の合否を決めつけず学校の前で子どもを待つ父親

「受験生の親が辞めるなんて」と自分で止めている営業所長へ。出願・受験・合格発表・入学手続きの日程と、伝える日・最終日・書類の時期を1本の線に並べ、受験の前に伝えるか後に伝えるかを決める記事。

受験生の子がいる営業所長の話です。会社には期間を決めない形で雇われている正社員です。子の受験は冬から春にかけてあります。

辞めると決めています。ただ、子の受験の時期と重なります。「受験生の親が辞めるなんて」と、自分で自分を止めています。子に話したら、「関係ない」と言われました。それでも、伝えた日から受験までのあいだ、本社との面談や引き継ぎで家の時間が消えていくのがこわい。結局、受験が終わるまで何も決めない、という形になっています。

この記事を読むと、子の受験の日程と、上司に伝える日・最終日・書類が届く時期を1本の線に並べて、受験の前に伝えるか、後に伝えるかを決められます。

「重なる」としか見えないのは、紙が別々だから

決められないのは、受験の日程と辞める日程を、同じ線に置いていないからです。別々の紙に書いてあるうちは、「重なる」としか見えません。同じ線に置くと、「どこで重なり、どこで重ならないか」が見えます。

1本の線に、受験と退職を並べる

この記事の真ん中は、次の線です。上の段に受験の日程、下の段に退職の日程を置きます。日付は自分で入れてください。記事では決めません。

月 受験の日程(上の段) 退職の日程(下の段)
 月 出願日: 月 日
 月 上司に伝える日: 月 日
 月 受験日: 月 日 引き継ぎの期間: 月 日〜 月 日
 月 合格発表の日: 月 日 最終日: 月 日
 月 入学の手続きの日: 月 日 退職の書類が届く時期: 月ごろ
 月 最後の給与の額が減ることがある月: 月

線を書く順番は、上の段からです。出願日、受験日、合格発表の日、入学の手続きの日。この4つは、学校が決める日で、動かせません。下の段は、自分が決める日です。動かせる方を、動かせない方に合わせて置きます。だから、先に上の段を埋めます。上の段が1つでも空いたままだと、下の段の日付は、あとで学校の日程とぶつかったときに置き直すことになります。

下の段で先に決めるのは、「最終日」ではなく「伝える日」です。伝える日が決まれば、ほかの日は決まりに沿って後ろへ並びます。その決まりは2つです。

1つ目は、伝える日と最終日のあいだの長さです。期間の定めのない雇用では、辞めると申し入れてから2週間たてば雇用が終わる、と民法627条1項にあります(2026年10月時点)。就業規則に「1か月前までに申し出る」のような常識的な長さの決まりがあるなら、それに合わせる方がもめにくくなります。だから、伝える日から最終日までは、2週間と就業規則の期間の、長い方を取ります。引き継ぎの期間は、その中に収めます。

2つ目は住民税です。1月1日から4月30日のあいだに退職した場合、住民税の残りは、5月31日までに支払われる給与や退職金からまとめて引かれる決まりになっています(地方税法321条の5第2項。2026年10月時点)。残りの額が給与や退職金より多い場合などは別の扱いになり、会社の手続きにもよるので、まとめて引かれると決まっているわけではありません。ただ、1月から4月に最終日を置くなら、最後の給与の手取りが減ることがある月として、線の上に書いておきます。6月から12月に退職した場合は、本人が希望すればまとめて引いてもらうこともでき、希望しなければ自分で納める形になります。法律や制度は、変わることがあります。

退職の書類が届く時期は、最終日のあとです。下の段の最後の行には、最終日が1月から4月なら、その月を書きます。

線を書いたら、「伝える日」を受験日の前に置いた場合と、後に置いた場合を、見比べます。

伝える日 家の時間に起きること 線の上で確かめること
受験日の前 面談や引き継ぎの期間が、受験の前の数週間と重なる 引き継ぎの期間が受験日をまたぐか
受験日の後 受験までは今のまま。合格発表のあとに動く 最終日が入学の手続きの日とぶつからないか

受験日の前に伝える場合に確かめるのは、引き継ぎの期間が受験日をまたぐかどうかです。またぐなら、受験の前の夜に本社から連絡が来ることがあります。またがないように置けるなら、受験の前に伝えても、家の時間を守りやすくなります。

受験日の後に伝える場合に確かめるのは、最終日と入学の手続きの日の関係です。最終日のあとには健康保険の切り替えがあり、子をあなたの健康保険の扶養に入れている場合は、子の分の手続きも要ります(どうなるかは、今の加入先か市区町村の窓口で確かめます)。入学の手続きの前に切り替えが終わる位置に最終日を置くか、入学の手続きのあとに最終日を置くか、どちらかにします。

どちらに置いても、線の上で見えなかったものが1つあります。伝えたあとの面談の回数です。これは会社によるので、線には書けません。だから、次の3つの問いで、「分かっているか、分からないだけか」を分けます。

受験の日の休みは、辞める話より先に出す

線を見ると分かりますが、受験の日に休みを取る申し出は、辞める話より先に出しておきます。辞める話をしたあとに休みを出すと、休みの話と辞める話が同じ場で混ざります。先に出しておけば、辞める話をどの日にしても、受験の日の休みの申し出は済んでいます。

「受験生の親が辞めるなんて」に返す一文

自分で自分に言っている言葉には、こう返します。

「受験は子の予定、退職は自分の予定。線を分けたら重ならない」

子の「関係ない」も、この分け方で受け取ることができます。

線を見て、3つの問いに答える

問い① 線に置いたら、伝える日は受験の前ですか、後ですか。

問い② 伝えたあとの面談や引き継ぎが、家の時間を削ると分かっていますか。それとも、分からないだけですか。

問い③ 受験が終わるまで残る場合、そのあいだに残業や転勤の話が来たら、断れますか。

線の上で3つに分けるのは、この記事が用意した見方です。家庭や人を診断するものではありません。

原因A 時期を線に置いていなかっただけ。置けば伝える日が決まり、上司にも自分で言える。

原因B 伝えたら、受験期に面談と引き継ぎが毎晩になると分かっている。本社の上司と顔を合わせて辞める話をすると、受験の時間が消える。

原因C 線に置いたら、受験が終わるまで残る方が、家の時間を守れる。

面談がどれだけ増えるか分からないだけの人は、Bには入りません。線の上で、AとCのどちらに当たるかを見ます。Bは、面談が毎晩になると、はっきり分かっている人の原因です。

線から日付を出して、自分で渡す(A)

Aは、自分で伝える道です。線ができていれば、手順は5つで足ります。

線を書きます。上の表を、そのまま使います。

受験日の休みを、先に申し出ます。

伝える日と最終日を決めます。伝える日から最終日までは、2週間と就業規則の期間の、長い方です。

退職届を上司に手渡します。書くのは、線から出した最終日の日付と、その日で退職するということの2つです。

引き継ぎ資料を残します。営業所長の仕事は、所員と本社の両方から見えるように、取引先ごとの担当と、今動いている案件の状態を一枚にまとめます。

詰まる所は、「後任が来るまで」と言われることです。後任が来るまで働く義務を定めた法律はありません。退職を申し入れてから2週間がたてば雇用は終わります。日付は変えず、引き継ぎ資料で返します。ただし、引き継ぎを全くしないまま辞めた場合に損害賠償を求められるかどうかは個別の判断で、ないとは言い切れません。だから、できる範囲で引き継ぎ資料を残すのが、もめない線です。

合格発表の翌週まで残る(C)

Cは、期限と条件をつけて、受験が終わるまで残る道です。

期限は、合格発表の翌週です。その週のどこかの日を「伝える日」と決めて、手帳に書きます。日付を決めずに「受験が終わったら」にすると、終わったあとも決まりません。

受験日の休みを、先に申し出ます。これはA・Bと同じです。

伝える日まで残ります。そのあいだに残業や転勤の話が来たら、線を引きます。

「合格発表までは動けません」

転勤の話を断れるかどうかは、会社の決まりと契約によるので、記事では判定しません。断れないと分かっている場合は、「伝える日」を前に倒すかどうかを、線の上で見直します。前に倒すなら、Aの手順に移ります。線はそのまま使えます。

残るあいだにやっておくことが1つあります。引き継ぎ資料を、伝える日より前に作り始めることです。伝えてから作ると、合格発表のあとの数週間が引き継ぎで埋まります。残っているあいだに少しずつ作れば、伝えた日から最終日までの家の時間が残ります。Cの道は、辞める日を先に送る道であって、準備を先に送る道ではありません。

詰まる所は、「来期の所長会議で」と先の予定を入れられることです。先の予定が入ると、「その前に話があります」と伝える日を前倒ししたくなります。前倒ししません。決めた日に言います。先の予定をどうするかは、伝えたあとに会社と決めることです。

代行は、退職日と引き継ぎの話し合いができない

Bの道の前に、代行に任せられる範囲を、線のどこに関わるかで分けておきます。

線の下の段のうち、代行が会社に届けられるのは「伝える日」に本人の退職の意思を伝えることだけです。最終日をずらす話や、引き継ぎの期間をどうするかの話し合いは、弁護士でない代行にはできません。弁護士でない人が報酬を受けてそうした話し合いをすると、弁護士法72条の問題になるからです。この点は、弁護士会や労働委員会も注意を呼びかけています(2026年10月時点)。

代行を使っても、線の下の段のほかの日(最終日、引き継ぎの期間、書類が届く時期)は、自分で決めて自分で動かします。所員に伝えることも、保険と年金の切り替えも同じです。代行で変わるのは、本社の上司と顔を合わせて辞める話をするかどうかです。

代行を使わない場合は、退職届を手渡すか、郵便局から会社あてに送ります。郵便なら、内容証明が文書の中身を、配達証明が配達されたことを証明します。本社の上司と顔を合わせずに済ませたいだけなら、郵便で足りることもあります。

代行を使う人は、線の下の段の「伝える日」の横に、料金も書いておきます。

下の段に足す行 書き込む
代行に頼む日と料金(自分で見た額)  月 日/    円

面談を避けて、受験の夜を守る(B)

Bは、退職代行を使う道です。伝えたあとの面談で受験の時間が消える、という一点を避けるために使います。

頼む前に、線の上で4つを決めます。

最終日。代行が伝える日から2週間がたった日より後で、受験日と入学の手続きの日を避けた所に置きます。

受験日の休み。これは頼む前に、自分で申し出ておきます。

引き継ぎ資料の置き場所。頼む前に作り、所員と本社の両方が見つけられる場所に置きます。

所員に自分で伝える日。代行が会社に伝える日の前日か、遅くとも当日に置きます。所員が本社から先に聞く形にしないためです。

頼んだあとに自分でやることは、線の最終日より後ろに並びます。

まず書類です。離職票と源泉徴収票は、会社から受け取ります。離職票が届かないなら、ハローワークへの申し出で、本人の請求として手続きが進みます。源泉徴収票は、国税庁の案内では、途中で辞めた人には「退職後1月」までに会社が渡すものとされています。

次に、健康保険と年金です。線の最終日の横に、期限を書き足しておきます(2026年10月時点)。今の保険を自分で続ける任意継続なら退職日の翌日から20日以内、国民健康保険なら14日以内、国民年金への切り替えは退職日の翌日から14日以内です。家族の扶養に入る道もあります。子をあなたの健康保険の扶養に入れている場合は、子の分の手続きも要ります。その手続きは、今の加入先と市区町村の窓口で確かめ、入学の手続きとぶつからない日に済ませます。

最後に、会社からの連絡への返事です。「本人への連絡は控えてほしい」と代行から伝えてもらえても、それは会社へのお願いにとどまり、会社を縛る決まりはありません。「所長なのに」と本人に連絡が来ることはあります。返事は書面で、最終日は変えません。

「最終日は 月 日です。引き継ぎ資料は◯◯に置いてあります。」

詰まる所は、この連絡です。電話に出るかどうかは自分で決めてよく、出ないなら、上の文で返します。受験の夜に電話が鳴るのが心配なら、代行が伝える日を受験日から離して置きます。

線の上での、道の選び方

線の上で見えたこと 伝える日 伝えるのは 道
置けば伝える日が決まった 受験の前か後の、線で選んだ日 自分 A 自分で伝える
伝えたあとの面談が毎晩になると分かっている 受験日から離した日 代行 B 退職代行を使う
受験のあとに動く方が家の時間を守れる 合格発表の翌週 自分(その週に) C 今は残る(期限と条件つき)

左から2列目と3列目だけが、道ごとに違います。受験の日を先に線に置き、受験日の休みを辞める話より先に出すのは、どの行でも同じです。

今日、線に書く一つ

道 今日書くもの 書く所
A 受験日と合格発表の日 線の上の段
B 最終日の候補を1つ 線の下の段
C 合格発表の翌週の日付 手帳

合格発表の日、学校の前

合格発表の日です。学校の前に立っています。

Aの人は、最終日を終えたあとです。Bの人も同じです。Cの人は、「伝える日」の前の週です。合格するかどうかは、この記事では約束できません。ただ、どの道でも、受験の日を先に線に置いたので、この日は会社のことを考えずに、ここに立っています。