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ふたりの関係

恋人と同じ職場の八年目。翌日に恋人が職場で言う一言も二人で用意

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退職した翌日に恋人が職場で返す一言を朝二人で練習する

辞めた翌日、恋人が職場で「知ってたの?」と聞かれる場面で止まった人へ。言われそうな言葉と返す一言を五組の対にして二人で作り、自分で伝える/代行を使う/恋人の区切りまで残る、を二人で決める記事です。

この記事を読むと、自分が辞めた翌日に恋人が職場で言われそうな言葉と、恋人が返す一言を二人で対にして作り、「自分で伝える/退職代行を使う/恋人の区切りまで残る」のどれにするかを、二人で決められます。辞め方を選ぶ前に、恋人の翌日を先に決める記事です。

期間の定めのない雇用(正社員など)の人に向けた記事です。期間を決めて働いている人は退職日の決まりが別なので、そこは当てはめないでください。また、恋愛の進め方の話はしません。二人の関係をどうするかではなく、辞める日の翌日を二人でどう迎えるか、だけを書きます。

辞めると決めたのに、翌日の恋人の顔で止まった

恋人と同じ会社で、八年働いている人の話です。二人の関係は、職場の一部の人が知っています。

会社を辞めると決めました。退職代行を使うことも考えました。けれど、辞めた翌日に恋人が職場で「知ってたの?」「止めなかったの?」と聞かれる場面が浮かんで、止まりました。恋人にはまだ「辞めたい」としか言っていません。

止まっているのは、自分の辞め方で、恋人が翌日に何を言われ、何と返すかを決めていないところです。そこが決まっていないと、自分で伝える道も、代行を使う道も、どちらも「恋人が板ばさみになる道」に見えて、選べません。

だから順番を変えます。辞め方を先に選ぶのではなく、恋人の翌日を先に二人で決めます。そのあとで、辞め方を選びます。

左に「言われそうな言葉」、右に「返す一言」

紙を一枚用意して、真ん中に縦の線を引きます。左に、恋人が翌日に職場で言われそうな言葉を書きます。右に、恋人がそれに返す一言を書きます。二人で、一組ずつ対にして並べます。

左の列は、五つです。

左:恋人が言われそうな言葉 右:恋人が返す一言
「知ってたの?」
「止めなかったの?」
「なんで急に?」
「あの人、今どうしてるの?」
「連絡取れる?」

右の列は、二人で決めます。例をいくつか挙げます。

「本人から聞いています。仕事の話は本人に」
「私からは話せません」
「本人が決めたことなので、私から言うことはありません」
「本人のことは、本人に聞いてください」

右の列を決めるときに、先に決めておくことが一つあります。恋人が「知っていた」と言うか、「知らなかった」と言うかです。どちらでもかまいませんが、二人で一つに決めます。「知っていた」と返せば、次に「止めなかったの?」が来るかもしれません。「知らなかった」と返せば、「なんで急に?」が来るかもしれません。どちらに決めても左の五つはどれも来ることがあるので、右の五つを全部埋めておきます。

右の一言は、短くします。説明を足すと、次の問いが生まれます。「仕事の話は本人に」で切る形なら、恋人が説明を足さずに済みます。

対にした五組は、恋人が持ち歩ける大きさの紙に写しておきます。翌日の朝、恋人が家を出る前に声に出して確かめられるように、です。

「聞かれない」ではなく、「聞かれたら返す」

ここで一つ、先に言っておきます。

会社が、同僚である恋人に読者のことを聞くのを止める決まりは、公的には確認できていません。退職代行を使えば恋人に聞かれない、という話にも根拠がありません。代行が「本人に連絡しないでほしい」と会社に伝えることはできますが、それは会社へのお願いにとどまり、会社を縛るものではありません。恋人に聞かないでほしい、も同じです。

だから、この記事は「聞かれない」前提で組みません。「聞かれたら返す一言」を先に用意します。五組の対は、そのためのものです。どの辞め方を選んでも、五組の対は要ります。

恋人の職場での立場(評価や配置)がどう変わるかは、会社ごとで、ここでは約束できません。二人で決められるのは、恋人が翌日に何と返すかまでです。

伝える順番の線

五組の対ができたら、伝える順番を線にします。この線は、自分で伝える場合も、代行を使う場合も同じです。

恋人に先に話す → 一言を決める(五組) → 退職届を出す → その日のうちに恋人に「今日伝えた」と知らせる

いちばん大事なのは、最初と最後です。恋人に先に話さずに退職届を出すと、恋人は翌日、何も持たずに職場で聞かれることがあります。退職届を出した日に恋人に知らせないと、恋人は「いつ聞かれ始めるか」を知らないまま出社します。

退職届に書く退職日の決め方も、ここで見ておきます。ここに書く決まりは2026年10月時点のもので、変わることがあります。

民法627条1項では、期間の定めのない雇用は、申し入れの日から2週間がたつと終わります。会社の承諾は要りません。就業規則に「1か月前までに申し出る」のような期間があり、それが常識的な長さなら、それに合わせて申し出る方がもめにくいと労働局は説明しています。退職日は、この範囲で自分で決めて、退職届に書きます。退職の申し出は口で言っても有効ですが、行き違いを防ぐため、書面で出す方が望ましいというのが労働局の説明です。

退職日を決めるときは、恋人の翌日も一緒に見ます。退職届を出した翌日と、退職日の翌日。この二つの翌日に、恋人が聞かれることがあります。どちらの翌日も、五組の対を持って迎えます。

読者自身が上司に言う一文も、ここで決めておきます。

「退職届です。退職日は○月○日にしました。この日まで、仕事は変わらずやります」

二人の関係のことは、自分からは言いません。聞かれたら、「関係は仕事と別です」と返します。

対ができたら、三つの問い

ここから、道が分かれます。五組の紙を横に置いて、自分のことを三つ問います。

①上司に「辞めます」と言う自分の姿が思い浮かぶか。それとも、思い浮かべると止まるか。

②止まっているのは、恋人の翌日のことだけか。それとも、自分が上司と向き合うこと自体か。

③恋人の仕事に、二人では動かせない区切り(繁忙期、異動の時期)が近くにあるか。

①で「思い浮かぶ」、②で「恋人の翌日のことだけ」なら、原因Aです。上司には言えます。止まっていたのは、恋人の翌日を二人で決めていなかったことです。

①で「止まる」、②で「上司と向き合うこと自体」なら、原因Bです。前に一度切り出して怒鳴られた。恋人のことを理由に先延ばしにしてきたけれど、本当は自分が上司の前で言えない。そう気づいた人です。

③で「近くにある」なら、原因Cです。読者が今辞めると、恋人がその区切りをひとりで背負います。

①〜③のうち二つに心当たりがあるなら、②の答えで決めます。上司と向き合えるかどうかで、選べる道が変わるからです。A・B・Cの名前は、二人で話すためにこの記事で付けた整理で、性格や状態を決めるものではありません。

原因がAなら 五組を作ってから、自分で上司に伝える

原因Aの人は、上司には言えます。止まっていたのは、恋人の翌日です。だから、恋人の翌日を決めれば、動けます。

恋人に先に話す → 五組の対を作る → 退職日を書いた退職届を出す → その日のうちに恋人に知らせる

この四つを、順番を変えずに進めます。

恋人に先に話すときの一文は、「辞める日を決めたい。その前に、辞めた翌日にあなたが職場で何と返すかを、一緒に決めたい」です。「辞めたい」から「辞める日を決めたい」に変わっていることを、恋人に伝えます。

つまずくのは、上司が、恋人のことや、二人で辞めるのかを持ち出して引き止める場面です。返す一文は、「関係は仕事と別です。退職日は変えません」です。それ以上は説明しません。

そして、上司にそう言われたことを、同じ日に恋人に伝えます。恋人は翌日、上司から同じことを聞かれるかもしれないからです。恋人が返す一言は、右の列にあります。「本人から聞いています。仕事の話は本人に」。

頼んでも、恋人への問いは止められない

代行に頼む道を見る前に、二人で知っておくことがあります。

弁護士でない退職代行にできるのは、「本人が決めた退職の意思を、会社に伝えること」までです。退職日や有給、お金の条件を会社と話し合うことは、弁護士でない事業者が報酬を受けて行うと弁護士法72条の問題になるため、できません。この線は、弁護士会や労働委員会も注意として示しています。

「恋人に話を聞かないでほしい」も、代行から会社へのお願いにとどまります。会社を縛るものではありません。

自分で伝える道と比べると、上司の顔を見ずに済む代わりに、翌日の職場の問いが恋人に集まりやすくなります。本人がいない分、「あの人、今どうしてるの?」「連絡取れる?」が恋人に向くことがあります。だから原因Bの人ほど、五組の対が要ります。

頼んだあとも、離職票・源泉徴収票の受け取り、健康保険と年金の切り替え、恋人を通した連絡への返し方は、自分たちで決めます。

費用は、二人で見た額を書き入れます。

どう伝えるか 費用
代行を使う 二人で見た額:    円
自分で退職届を出す かからない

使わない場合の代わりは、退職届を書面で出し、同じ五組の対を用意して、自分で言う方法です。上司に直接言えないなら、人事か上司の上の人に退職届を渡す方法もあります。

原因がBなら 恋人に先に話してから、向き合わずに伝える

原因Bの人は、上司と向き合うと体がこわばって言えません。前に一度切り出して、怒鳴られました。恋人のことを理由にしてきたけれど、本当は自分が言えない。それに気づいたなら、上司に伝える役だけを人に任せ、恋人との決め事は二人で持つ道があります。

頼む前に、二人で埋める欄が四つあります。

決めること 書き込む欄
恋人に、代行を使うことと日付を先に話す日 ○月○日
五組の対 作った/まだ
退職日と、残りの有給を使う日 退職日○月○日/有給○月○日から
私物の引き取り方 最終出勤日に持ち帰る/郵送してもらう

一つ目がいちばん大事です。代行を使うことを、恋人に先に話します。恋人が翌日、代行を使ったことを職場で聞かれる場面があるからです。知らされていなければ、恋人はそこで初めて知ることになります。

五組の対は、代行に頼む前に作ります。頼んだ翌日から、恋人が聞かれることがあります。

有給を使う日も、この欄で決めます。退職日までに残りの有給を使いたいと請求すれば、会社は退職日より後に日をずらせないので、請求どおり与えることになる、と労働局は説明しています。それでも取れる日数を約束はできないので、使う日を二人の欄に書き、代行に伝える中身に入れます。

欄が埋まったら、頼みます。頼むのは「退職の意思を会社に伝えること」までです。退職届も、自分の手で書面にして会社に届くようにします。会社が代行からの連絡を受け付けず、本人に改めて連絡が要る場面があることを、弁護士会が挙げています。退職届が届いていれば、その場面でも「退職の意思は届いている」事実が残ります。

頼んだあとに残ることを、自分の分と、恋人と決めておく分に分けます。

自分がやること 恋人と決めておくこと
離職票と源泉徴収票を受け取る。届かなければ、離職票はハローワーク、源泉徴収票は税務署に相談する 会社から、恋人を通して読者への連絡を頼まれたときの返し方
国民健康保険と国民年金は住んでいる市区町村の窓口、任意継続なら入っていた健康保険の窓口で、届け出の期限を確かめる 「連絡取れる?」に返す一言

右の列の一つ目は、この記事の読者だけが決めることです。会社から恋人を通して読者への連絡を頼まれたときに、恋人が「分かりました」と受けるのか、「私からは伝えられません。本人に直接お願いします」と返すのか。どちらでもかまいませんが、二人で一つに決めます。

恋人が職場で「連絡取れる?」と聞かれたら、恋人は右の列の一言を返します。「私からは話せません」。そして、恋人が板ばさみを感じた日は、その日のうちに読者が聞きます。「今日、何か聞かれた?」。恋人がひとりで抱える日を、一日も作らないためです。

原因がCなら 恋人の区切りの日を期限にして、残る

原因Cの人は、恋人の仕事に、二人では動かせない区切りが近くにあります。繁忙期、異動の時期。読者が今辞めると、恋人がその区切りをひとりで背負います。その場合は、恋人の区切りの日を期限にして、残る道を二人で選べます。

恋人の区切りの日を期限にする → その翌月を退職日にして逆算する → 退職届を出す日を手帳に書く → 区切りの日まで、五組の対を二人で直す

逆算の仕方は、こうです。恋人の区切りの日が○月末なら、退職日はその翌月のどこかに置きます。退職日から2週間以上前、就業規則に1か月前とあるなら1か月以上前が、退職届を出す日です。その日を手帳に書きます。「区切りが終わったら考える」ではなく、「出す日はこの日」と今決めます。

区切りの日までの間、五組の対は何度か直します。恋人の職場の様子が変われば、左の列の言葉も、日がたつにつれて変わるかもしれません。二人で直し続けることが、残っている間の条件です。

延びる心配があるのは、区切りそのものです。繁忙期が長引く、異動が一か月遅れる。そのときのために、「延びても退職日は動かさない」と二人で先に決めておきます。退職日が恋人の区切りに連動していると、区切りが延びるたびに退職日も延びます。期限は区切りの日ですが、退職日は一度決めたら動かしません。

今日、恋人に言う一言

どの道でも、今日やることは恋人への一言です。

原因Aの人は、恋人に「辞める日を決めたい」と言います。五組の対は、そのあとで一緒に作ります。

原因Bの人は、恋人に「代行を使おうと思っている」と話す日を決めます。今日話せるならそれでかまいませんし、話す日を手帳に書くだけでもかまいません。

原因Cの人は、恋人に区切りの日を聞きます。「あなたの仕事の、動かせない区切りはいつ?」。その日が、期限になります。

翌朝、恋人が声に出して確かめる

翌朝です。恋人が家を出る前に、二人で決めた一言を、声に出して確かめます。

「本人から聞いています。仕事の話は本人に」

読者は、「それでいい」とうなずきます。

自分で伝えた二人も、代行に頼んだ二人も、区切りまで残って退職届を出した二人も、迎える朝はこの形です。恋人は、何も持たずに職場へ行くのではなく、五組の対を持って出ていきます。辞め方を選んだのは読者ですが、翌日を決めたのは二人です。