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友人とのつきあい

正解だと言われた道を選んできた人が、昼ごはんから取り戻す話|7日間の好き・嫌いの記録

約7分で読めます

自分の好みで昼食を選び、小さな選択から自分の意思を取り戻す

まわりの期待に沿って選んできて、自分がどうしたいのか分からないときに、7日間、小さな好き・嫌い・どちらでもよいを記録し、共通する条件をまとめる方法です。

進学も就職も、まわりが「それがいい」と言う道を選んできました。大きな不満はないのに、「自分はどうしたいのか」と聞かれると、答えが出てきません。そういうとき、いきなり人生の目的や、やりたい仕事を決めなくてかまいません。この記事では、7日間、小さな好き・嫌い・どちらでもよいを記録し、くり返し出てくる条件をまとめて、仕事を選ぶ基準の元にします。

これまでの選択が間違いだった、という話ではありません。期待に応えて選んできたことも、その中で身につけたものも、自分のものです。

この記事で渡すもの

  • 「やりたいことがない」理由を4つに分ける見分け方
  • 7日間の記録の付け方
  • 記録から、共通する条件をまとめ、現状維持・資格・転職から選ぶ方法
昼食を自分の好みで選び、店のカウンターで受け取る場面

「やりたいことがない」理由は、1つではない

やりたいことが思い浮かばない理由は、人によって違います。次の4つのうち、近いものを探します。ここでの分け方は、CareerPivotが整理した目安です。

理由 見分ける問い 合う対応
疲れていて余裕がない 休みの日も、考える気力がわかないか まず休みます。記録は、嫌だったことを1日1つだけにします
選べるものを知らない 知っている仕事が、自分の職場とその周りに限られているか 資格や転職を考える前に、ほかの仕事の情報を読みます
いまの生活におおむね満足している いまの生活で気に入っている点を、言葉にできるか 現状維持が合います。気に入っている点を書いておきます
自分の望みを口に出す機会が少なかった 何かを選ぶとき、先に相手の希望を考えているか この記事の7日間の記録が合います

4つめは、何かを選ぶとき、先に相手が何を望んでいるかを考え、それに合う答えを選ぶことをくり返していると、自分が最初にどう感じたかに気づきにくくなる、という考え方です。これは可能性の1つであり、当てはまらない人もいます。また、まわりの期待に応えることは、相手の状況を読み、求められるものを返すという力であって、弱さではありません。期待をかけた人を責める必要もありません。確かめたいのは、これからの選択に、自分の好みを加えられるかどうかです。

今も親から「公務員にしておけば」と言われて揺れる人は、安定の中身を数字で返すで、続けられる年数・収入・備えの3つの数字に分けて確かめてください。

人生の目的ではなく、小さな好みから始める

自己分析では、「大切にしたい価値観は何か」「人生で成し遂げたいことは何か」といった大きな問いから始めることが多いものです。答えが出る人はそれでよいのですが、出てこない人は、そこで止まってしまいます。

別の順番があります。先に、小さな好みを言葉にします。この店のほうがよい、この進め方はやりやすい、あの言い方は苦手だ、といったことです。そうした小さな好みがいくつか集まると、共通点が見えてくることがあります。

「どちらでもいい」と答える場面にも目を向けます。本当にどちらでもよいこともありますが、選ぶことを避けるために言っている場合もあります。

7日間、好き・嫌い・どちらでもよいを記録する

1日に3つほど、その日にあった小さな出来事を選び、次の3つのどれかに分けて書きます。

分類 書くことの例
好き 昼に選んだ店が落ち着いた。1人で集中できた1時間がよかった
嫌い 急に予定を変えられた。説明を最後まで聞いてもらえなかった
どちらでもよい 会議の席の位置。資料の色
  • 書くのは1行ずつでかまいません
  • 理由は書かなくてかまいません。「何となく」で構いません
  • 仕事のことでも、仕事以外のことでもかまいません
  • 好きなことが出てこない日は、嫌だったことだけ書きます。嫌だったことのほうが、思い出しやすい場合があります

7日間というのは、平日と休日の両方を含む最小の期間として置きました。7日で20個ほどの記録がたまります。記録の数が増えると、共通点が見えてくることがあります。ほとんど書けない日は、1日に1つ、嫌だったことだけを書く形に減らしてかまいません。

あわせて試せる2つの練習

練習 やり方
1日に1回、どちらでもよいことを、自分の好みで決める 昼に食べるもの、飲み物を温かいものにするか冷たいものにするか、など。「安いから」「早いから」ではなく、「そちらがよい気がするから」で決める
人に相談する前に、自分の考えを先に書く 相談の前に2分だけ使って、いまの考えをメモする。相談のあとで読み返すと、考えが変わったのか、相手に合わせたのかが分かる

どちらも、結果がどうなっても困らない場面で行います。大事な決定で練習しようとしないでください。

共通する条件をまとめて、選ぶ:現状維持/資格/転職

7日たったら、記録を読み返して、似たものをまとめます。

まとめ方の例(架空)

好き:「1人で集中できた1時間」「自分で順番を決めた作業」→ 自分で進め方を決められることを好む

嫌い:「急に予定を変えられた」「当日に追加された会議」→ 予定が急に変わることが苦手

どちらでもよい:場所や見た目に関することが多い → こだわりが少ない

似た内容がくり返し出てきたら、それが共通する条件です。見つけた条件によって、合う進み方が変わります。

見つけた条件が… 合う進み方
いまの仕事で満たされている 現状維持。流されて続けることと、選んで続けることは、同じ場所にいても違います。条件を言葉にして、続ける理由にします
学べば届く 資格(学ぶ)。条件を満たす仕事に必要な知識を調べて、学ぶものを決めます
会社の決まりで満たせない 転職。満たせない条件を、移る先を選ぶときの外せない条件にします

見つかった条件を、仕事選びの軸として整理したいなら、「やりたいことがわからない」は探し方の問題で、外したくない条件を3つ決められます。

今日やること。今日あった小さな出来事を1つ選び、好き・嫌い・どちらでもよいのどれかに分けて書きます。

共通する条件が見えてきたら、それを人に話してみると、さらにはっきりすることがあります。家族や職場の人には話しにくい場合、厚生労働省の委託事業「キャリア形成・リスキリング推進事業」で、キャリア形成やリスキリングの相談などの支援が無料で行われています(2026年10月11日に事業の案内ページで確認)。利用の条件は、案内ページで確かめてください。

よくある質問

自分の望みを優先するのは、わがままでしょうか

自分の好みを言葉にすることと、人の分を奪うことは違います。昼に何を食べるかを自分で決めても、誰も困りません。好みを書くことに後ろめたさを感じても、人に見せる必要はありません。

小さなことも決められません

選択肢を2つに減らして、短い時間で選んでみてください。結果がどうなっても困らないことで試します。

記録しても、やりたいことが見つからなかったら

やりたいことが見つからなくても、避けたいことがはっきりすれば、選ぶときの基準になります。

相談先・この記事の前提(2026年10月11日確認)